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インフルエンザの歴史と語源を学ぶ

2019年11月24日

毎年のようにインフルエンザの流行がニュースになります。
そんなインフルエンザの歴史はとても古く、古代エジプトや古代ギリシアの時代にもそのような記録があったそうです。

古代エジプト時代にはすでにインフルエンザらしき病気の記録があります。
古代ギリシアの医者ヒポクラテスの記録『流行病』にもそれらしき記述があります。
このときは紀元前5世紀です。

ただしこれらは確かなものではなく、推定のものであるそうです。
その後1173年から1174年のヨーロッパにおいて、明確なインフルエンザ発生の記録が残っています。
これを初めてのインフルエンザの記録とすることもあるそうです。

日本においては、最古のインフルエンザの記録は平安時代のものだとされています。
平安時代の歴史物語『増鏡』にはシハブキヤミ(咳病)という病気の記述があり、これがインフルエンザである可能性が高いとされています。

江戸時代にもインフルエンザの流行が多くあったようです。
『日本疾病史』には、江戸時代に少なくとも27回のインフルエンザの流行があったことが記されています。
1716年に発生したインフルエンザでは、江戸だけで約8万人の人が亡くなったそうです。

1918年から1919年にかけて発生したスペインかぜは、世界的な大流行となりました。
記録にある限り、人類が遭遇した最初のインフルエンザの大流行(パンデミック)です。
規模や死亡率の点で他の大流行とは比べ物にならず、感染者数は6億人、死亡者数は4000万から5000万人といわれています。
そのため、第一次世界大戦の終結の遠因であるともいわれています。

現在の日本では、予防接種を受けることによって非常に高い確率で人体に抗体・免疫を持たせることができます。
インフルエンザに感染してしまった場合も、早急な治療によってはウイルスの増殖を最小限に抑えることができる画期的な医薬品が続々と開発されています。
しかし、決して油断できない恐ろしい病気であることには変わりません。

語源はイタリア語と英語から?

インフルエンザの語源はイタリア語からきているとされています。
16世紀にはすでにそう呼ばれていたそうです。
インフルエンザは、中世ヨーロッパでも流行を繰り返していました。

当時はもちろん、ウイルスの存在など知られていませんでした。
中世ヨーロッパの占星術師らは、この病気を天体の運行などの影響によって発生するものであると考えました。
その、星の影響で起きる病気という考えから、影響を意味する「influentia」と呼ばれるようになります。

この語が、18世紀にイギリスでインフルエンザが流行した際に伝わります。
英語だと「influence」です。
そして世界的に使用されるようになります。

ちなみに、日本語となっている「インフルエンザ」は英語読みで、イタリア語の読み方だと「インフルエンツァ」となります。
そうすると、インフルエンザの語源はイタリア語と英語からきていると言えます。

インフルエンザという病名が日本に伝わったのは幕末頃で、蘭学者からだったそうです。
一般的にこの呼び名が使われるようになるのは、明治時代に入ってからでした。
それ以前は、当時の有名人や人気のあった芸能の登場人物の名前で呼ばれていたそうです。
「お七かぜ」「谷風」「お駒風」などの呼び名がありました。

谷風は、江戸時代に実在した大横綱の名前です。
天下無双の、大横綱にふさわしい実績だったそうです。
ところが、インフルエンザにかかり急逝してしまいます。
享年44歳でした。
この後インフルエンザが彼の名前で呼ばれることになったそうです。

お駒風は、当時流行していた浄瑠璃「恋娘昔八丈」に出てくる登場人物からとられています。
お七風は、小唄「八百屋お七」にちなんでつけられたそうです。